ライト、ついてますか?

・キーボード
なんか書くかと思って入力しようと思ったらキーが打てなくなった。一瞬PCがハングしてるのかと思ったけど、マウスは動く。ああそういえばこいつは電池で動いてたんだった、と気づいた。デバイスの選択は色々あったけど、ドスパラでPCとセットで売られていたlogicoolだった。キーボードにこだわる人は多い。疲れないキーボードはそれだけで生産性があがる。自分が仕事で一日に書く文章の量は、図ったことはないが、原稿用紙10枚分くらいはある気がする。今度総量を図ってみようか。案外コピペを除けば半分くらいになるかもしれない。
電池が切れるとき、こいつは無言で切れるのだな、とちょっと思った。いきなり文字が打てなくなったらびっくりするじゃないか。まだ右上とかに残量目安を示すライトが付いていて、電池が少なくなると赤色に、切れると光も消えるとかの仕様のほうが親切じゃないか、と思うのだけど、デザイン的に欲しがる人が居ないのかもしれない。例えば、電池が切れる瞬間なにかテキストに入力中だったら「すみません切れます切れます!」って入力して電池が切れるとか、どうだろう。怖いか。でもちょっと可愛い。「ごめんね…」とか、「キーを押してもなにも入力されなければそれが終わりの合図です」とか、自分で設定出来たら楽しいね。

・問題解決
問題解決についてまた考えてしまった。問題とは、抽象化すると、ある人が抱えている期待値と現状のギャップに集約される。注意しなければならないのが、問題を抱えた人が提案する解決策は、正しいことを担保されていないということだ。痩せたい理由を聞かれて「異性にモテたいから」と答える人に対して、正しく回答するなら「痩せてもモテるとは限らない」が正解だが、本人はそれに納得しなかったりする。「モテたい」とは具体的になにかを聞いてみると判然としない。常に彼女がいる、みたいな状態を期待しているわけでもない。よく聞いてみると、職場で異性と楽しそうに会話している人が羨ましい、とかだったりする。回答としては「お土産とかで理由作ってお菓子を配っとけ」となる。異性に限らず旅先の話とかで会話できるからコミュ障にはうってつけの手段である。コミュ障は沖縄土産のちんすこうを貰って「手垢のついたお土産ですね」と発言して顰蹙を買う。私のことです。やめましょう、モテない人はモテません。
そんな風に、期待値を具体的にすること、および現実的に可能な提案を考えることで、期待値と現状のギャップを、現状を変化させて対処することができる。実は問題には、もう一つの解決策があり、これは現状に合わせて期待値を変更することである。さっきの例でいえば、「モテたい」と思うのをやめてしまうことだ。結局のところ、そのギャップさえ埋まってしまえば問題はなかったことになる。この提案は、大抵の場合、問題を抱えた人にとっては浮かびづらいし、受け入れがたいことが多い。「なにも問題じゃないよね?」と言われているように、どうしたって聞こえる。多少ITっぽく例えると、プログラムの不具合と認識される問題を「仕様なので問題ではありません」と否定するようなものだ。問題と認識する人には、どのように説明するべきか。いくつかパターンを考えてはみたが、うまくいきそうな説明はない。

1)これは仕様として想定されていません。×日の会議で合意をとっており、この問題を直すのは追加要件です。

2)包丁で木は切れません。使用方法が間違っていて、このプログラムはそのように設計されていません。この使用条件で発生する問題なので、避けてください。

3)問題に関して修正を検討中です。時間は<許されざる>Hほど、額面は<厳しい>円の見込みです。

4)この問題が発生しても、<手順>を踏んでいただければ、問題の回避が可能です。<手順>は込み入った内容なので、十分理解したうえで実行しなければ、正しい結果を得られません。あるいは、この形式で処理を実行しないでください。

5)原因不明です。他チームの要件です。確認し、対処について検討させます。

自分に対して「解決」を求められている場合は、どこまでが自分の問題で、どこまでが他人の問題なのかを意識する必要がある。追加費用が賄えず、なんとかならないか考えるのは相手の問題だ。それについて解決ができるはずがない。自分の認識に、現状とのギャップがないのだから。他チームの仕事に対する文句を受ける筋合いもない。誰かの問題が不幸にも自分の問題として降りかかってきたときには、責任の範囲を明確にして、そこまでの範囲で、「誰かにとって不都合がある状態」を解消できるかを考える必要がある。ここまで考えていくと、メタな内容になってくる。「問題解決とはなにか」という問題を解消しなければ。こんな風に悩んでいると、頭のいい誰かが水を差してくるのだ。「そもそも、この問題は解消しなくてもいいのでは?」