ほ~ん?

先日夜の10時過ぎくらいに繁華街の近くを歩いていたら、該当にメガネ洗器が放置してあった。メガネチェーンが客寄に使うやつで、「超音波でピカピカ」みたいな文句が書かれている。僕が通りかかった時、どこかの質の悪い酔っぱらいがお土産を吐き散らかしていったようで、悲惨な状態になっていた。試しにボタンを押してみると、見たことない挙動で吐瀉物がフワフワ動いて、モーゼみたいに2つに割れたのでケラケラ笑った。
というような話をなにかの席で話したら「なんて汚い…」というリアクションをいただいた。やや引かれている間にここぞと料理をつまんでいたので、ちょっとやばい人みたいになってしまった。僕の話に一番嫌悪感をあらわにしていた方が話し始めて、仕事で置かれた状況の理不尽さと、対処案の検討と、正解が分からないという結論を10分間ぐらいの尺で披露した。ほ~ん?と思って聞いていたけど、対処案に現実味がないので、権限がない範囲のことについては相談先を考えるしかないんじゃないかと話すと、向こうもほ~ん?と納得してくれたのでよかった。その後、汚い話でもちょっとは笑ってくれるようになった。
自分の話を面白いとは思っていないが、面白いなあって思ったことが伝わらないと人間多少なりともしょげてしまう。顔文字で言えば(*^^*)→(´・ω・`)になってしまう。つらい気持ちを分かってほしくて話してるのに「ほ~ん?」って返されたら腹が立つ。人の話を聞くのは大事、聞き上手になりましょうって色んな人に言われるけど、聞き上手でいるには「聞いてますよ」というメッセージをちゃんと発しないといけない。それはもう適切に受け答えを選んでいる時点で、話し上手である。それが分かっているのであれば「ほ~ん?」は言っちゃいけないんだけど、面倒ならもう「ほ~ん?」しかない。周りの話し上手を見ていると、近しいことをやっている人は沢山いる。折を見て「まあ飲みましょう」と酒を注いで、相手が飲んでる間に小話して笑いをとって、つまらない人には喋らせないとか、「そういえば〇〇さんもさ」とほぼ関係ない話をあたかも似たような話としてこっちで処理するとか、僕には真似ができないのでいつもほ~ん?と思って感心している。