「美談」に対する批判について。

先日、以下の記事がはてなブックマークで話題にのぼっていました。
www.asahi.com
昨年夏に女子マネージャが亡くなったことと、竹林選手との関わり、加茂暁星の黒星を伝えています。

記事には以下のようなコメントが並んでいました。

練習直後に倒れ…亡き女子マネジャーへ、捧げる2本塁打 - 高校野球:朝日新聞デジタル

低酸素脳症で死亡って、結局は熱中症でしょ。何、美談にしてるんだよ。

2018/07/22 10:03

練習直後に倒れ…亡き女子マネジャーへ、捧げる2本塁打 - 高校野球:朝日新聞デジタル

選手は何もおかしくないが、この記事はおかしい

2018/07/22 12:06

練習直後に倒れ…亡き女子マネジャーへ、捧げる2本塁打 - 高校野球:朝日新聞デジタル

https://www.asahi.com/articles/ASK8656TGK86UOHB00S.html?iref=pc_extlink←死因は低酸素脳症。マネージャーなのに走らせたり、倒れたあとの措置にも問題があったりしたようで、この記事のトーンはおかしい。選手たちは頑張ったと思う。

2018/07/22 11:02

僕は美談として語るのがなんで悪いのかよく分かんなかったんですよね。。美談っていうか、選手のお話まとまってるだけだったりして。もっと追求しろとか、責任とれって話が足りないんだろうなと思うんですけど、一年経ってそんな話してても仕方ない気がするわけです。監督起訴のニュースはなかったです。
野球部女子マネ、3.5キロのランニングをさせられ死亡…部活中事故の法的責任は? - 弁護士ドットコム

刑事責任ですが、一般論としては監督につき業務上過失致死罪が成立する余地はあります。
顧問が業務上過失致死罪で起訴された事件としては、野球部が炎天下での部活動中、熱中症の発生を予防し、発生した場合には迅速かつ適切な措置をとれるよう指導監督すべきだったにもかかわらず、これを怠ったとして、罰金40万円を言い渡した事例(横浜地裁川崎支部平成14年9月30日判決)があります。
また、ラグビー部の合宿訓練において、部員が日射病で複数回倒れたにもかかわらず、医師の診察など格別の措置を取ることなく放置した結果、その部員を死亡させたとして、懲役2月執行猶予1年を言い渡した事例(東京高裁昭和51年3月25日判決)というのも存在します。
いずれも、熱中症に関する事案であって、顧問の注意義務違反と死亡との因果関係が比較的明確に存在しているものと理解できますが、全体としては、生徒が死亡しても起訴に至らないケースの方が多いのが実情です。

いきなり前触れなく心臓麻痺になって、監督の無限責任になったらあれなので、因果関係は見るっぽいですね。

あとこれ、知らなかったので覚えとくといいなと思いました。

そして、AEDは、ショックが不要だと判断した場合は作動しない構造になっているため、その使用によって事態が悪化する危険は通常ないと考えられますし、仮にAEDを使用しないのであれば、少なくとも胸骨圧迫(心臓マッサージ)による措置は講じるべきだったかもしれません。

また、「死戦期呼吸」というのがあるようで、これが監督の初動対応ミスの原因って示唆されてます。
www.asahi.com
話の最初に戻ると、美談だろって批判は語り手の態度への文句なんですよね。
元記事みると、記事タイトル以外に書き手の心象は一切入ってないので、美談としてまとまってるというよりは、選手のお話メインの記事です。

無批判の記事書くな、なら分かるんですけど、美談にするなはやっぱり分かりません。
波及効果あるので、ついでにAEDの啓蒙とかしたらみんな幸せになる気がします。。